プロキシ環境下での pip コマンド利用方法

概要

企業のネットワーク環境下では、厳格なプロキシ制御により、外部との通信が制限されている場合があります。

本稿では、プロキシ環境下でも pip コマンド等の外部アクセスを伴う操作を実行可能にするための方法を紹介します。

前提条件

  • 対象OS:Windows 10
  • ネットワークにプロキシ制御が施されている環境
  • 事前にプロキシ情報(ホスト名、ポート番号)を把握していること

⚠ 本手法の利用は、ご自身の所属組織のネットワークポリシーに従ってください。
実施は自己責任でお願いいたします。


手順

1. 環境変数の設定

まず、HTTP_PROXY および HTTPS_PROXY の環境変数に、認証情報とプロキシサーバー情報を設定します。

set HTTP_PROXY=http://<ユーザーID>:<パスワード>@<プロキシホスト>:<ポート番号>
set HTTPS_PROXY=http://<ユーザーID>:<パスワード>@<プロキシホスト>:<ポート番号>

各項目は以下の情報を入力してください:

項目説明
<ユーザーID>PCログイン時に使用しているユーザー名
<パスワード>上記ユーザーIDのパスワード
<プロキシホスト>事前に確認したプロキシサーバーのホスト名(例:proxy.example.jp)
<ポート番号>通常は 8080 等(確認済みの番号を使用)

2. コマンドの実行

環境変数を設定した状態で、以下のようにコマンドを実行します。

set HTTP_PROXY=http://UserID:password@proxy.example.jp:8080
set HTTPS_PROXY=http://UserID:password@proxy.example.jp:8080

pip install <パッケージ名>

例:

pip install requests

このようにすることで、プロキシ認証を通過し、インターネット経由でパッケージを取得することが可能になります。

補足

  • 毎回手動で環境変数の設定が煩雑な場合は、バッチファイル化することで自動化が可能です。
  • パスワードなどの機密情報を含むため、保存・共有には十分ご注意ください。

おわりに

以上の手順により、プロキシ環境下においてもPythonのパッケージ管理ツール pip を利用することができます。ネットワーク管理者の方針を確認したうえで、必要に応じてご活用ください。

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